調剤薬局への転職で、見学をしませんでした。
「コロナ禍だから」「遠方だから」「オンライン面接で十分だろう」——そう思っていました。
入社後に、後悔しました。
管理薬剤師のパワハラ、重い職場の雰囲気、想定外の業務量。見学していれば事前に気づけたことが、いくつもありました。
この記事では、見学しなかった結果として何が起きたか・見学で何を確認すべきかを正直にお伝えします。
結論:見学しないと「見えない情報」で損をします
求人票には良いことしか書かれていません。面接では採用担当と一部の管理職にしか会いません。
職場の本当の姿は、現地に行って初めてわかります。
スタッフの表情、職場の空気感、実際の忙しさ——これらは数字や文章では伝わりません。見学は「礼儀」ではなく「情報収集」です。
転職エージェントに見学の調整を頼むと、自分では聞きにくいことも代わりに確認してもらえます。
なぜ見学しなかったのか
2回目の転職では、条件が重なりました。
コロナ禍で多くの職場がオンライン面接に移行していました。家庭の都合で遠方に引っ越すタイミングでもあり、物理的に現地に行ける状況ではありませんでした。
オンライン面接を複数回実施し、年収・休日のバランスも書類上では問題ありませんでした。「これだけ確認すれば大丈夫だろう」と思っていました。
それが最大のミスでした。
入社後に後悔した3つのこと
① 管理薬剤師の人間性がわからなかった
入職してすぐ、管理薬剤師の言動に違和感を覚えました。威圧的な言葉、スタッフへの高圧的な態度、ハラスメントと呼んで差し支えない言動が日常的にありました。
面接では一度も会っていない人物でした。採用担当と一部の管理職との面接だったため、実際に現場を管理する薬剤師とは接点がありませんでした。見学していれば、この人物が職場にいることを事前に確認できた可能性が高いと感じています。
② スタッフの雰囲気が読めなかった
職場の空気は、数字でも文章でも伝わりません。入社後、スタッフ間のコミュニケーションが少なく、全体的に重い雰囲気があることに気づきました。見学時に「みんな生き生きと働いているか」を確認するだけで、ある程度は察知できたと思います。
③ 実際の業務量・処方箋枚数がわからなかった
求人票には「月〜金・土曜午前のみ」と書かれていました。しかし実際の1日あたりの処方箋枚数、ピーク時の忙しさ、残業が発生しやすい時間帯——これらは記載されていません。「残業は少ない」とオンラインで聞いていましたが、実態は異なっていました。
見学で確認すべき5つのポイント
① 管理薬剤師・先輩スタッフと少し話す 採用担当だけでなく、実際に働く薬剤師と話す時間を作ってもらうことが大切です。「この職場の良いところと大変なところを教えてもらえますか?」——答え方と表情に多くの情報が詰まっています。
② 繁忙時間帯に見学を申し込む 「一番忙しい時間帯に見学させてもらえますか?」と申し出てみましょう。快く受け入れてくれる職場は、見せられる状態だということです。「その時間帯は困ります」と言われた場合は、それ自体が情報になります。
③ 処方箋枚数を具体的に聞く 「平均の1日の処方箋枚数は?」「一番多い日はどれくらいですか?」と数字で確認しましょう。「まあそれなり」「繁盛しています」といった抽象的な返答には注意が必要です。
④ スタッフの表情を観察する 声をかけなくても構いません。見ているだけで十分です。疲れているか、余裕があるか。笑顔があるか。これは短い見学でも十分感じ取れます。
⑤ 通勤ルートを実際に歩く 見学の前か後に、最寄り駅から薬局まで実際に歩いてみましょう。荷物を持った状態で歩くと、本番に近い感覚がつかめます。
コロナ禍・遠方でも見学すべき理由
当時の私には言い訳がありました。ただ、今の答えはこうです。
コロナが収束した現在、見学を断られる職場はほぼありません。「見学を希望します」という意欲は採用側にプラスに映ることが多いです。
遠方の場合も、1回だけ現地に行く価値は十分あります。交通費を惜しんで転職に失敗するコストと、1回の交通費を比べれば、答えは明らかです。
私の場合、見学しなかったことで数ヶ月後に再転職を余儀なくされました。その精神的コストと時間的コストは、交通費の何倍にもなりました。
エージェントに同行を頼む方法
転職エージェントを使っている場合、見学への同行を依頼できることがあります。
これが非常に心強いサポートです。エージェントはプロの目線で職場を確認してくれます。「スタッフが若くて活気がありましたね」「管理薬剤師の方、少し高圧的な印象でした」という率直なフィードバックをもらえることもあります。
見学後の感想をエージェントに伝えることで、「それなら別の職場の方が合っているかもしれません」という提案もしてもらえます。
見学+エージェント活用の組み合わせが、転職ミスを防ぐ最短ルートだと今は感じています。
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筆者: 薬剤師める|転職3回(病院→病院→調剤→病院)・薬剤師歴14年・コーギーと猫4匹と暮らす現役薬剤師