「もう何年も、パートの時給が同じまま」
薬剤師としてパートで働いていて、そう感じている方は多いと思います。真面目に働いても、経験を積んでも、時給は据え置き。これは、あなたの働きが評価されていないからではありません。パートの時給が上がりにくいのには、はっきりした仕組みがあるからです。
私は薬剤師歴14年・転職3回で、病院と調剤薬局の両方を経験しました。友人にもパート薬剤師が多く、時給やお金の話は日常的にしています。この記事では、パート時給が上がらない理由と、実際に友人が時給を上げた方法を、正直にお伝えします。
結論:パート時給は「同じ職場にいる限り」上がりにくい
先に結論です。
パート薬剤師の時給は、同じ職場にい続ける限り、ほとんど上がりません。
正社員なら昇給・昇格の仕組みがありますが、パートの時給は「採用時に決めた額」がベースになり、そこから大きく動くことは少ないのが実態です。時給を上げたいなら、職場を変えるのが最も確実——これが、多くのパート薬剤師を見てきた私の実感です。
この記事を読んでほしい方
- 何年も時給が同じままで、モヤモヤしている方
- 自分の時給が相場より低いのか気になっている方
- パートのまま、もう少し収入を上げたい方
薬剤師パートの時給相場(2026年)
まず、薬剤師のパート時給のおおよその相場を整理します。
| 職場タイプ | 時給の目安 |
|---|---|
| 調剤薬局 | 2,000〜2,500円 |
| ドラッグストア | 2,200〜2,800円 |
| 病院 | 1,900〜2,300円 |
| 派遣(参考) | 2,800〜4,000円 |
地域や経験によって差はありますが、調剤薬局・ドラッグストアは病院より時給が高めになりやすいのが薬剤師業界の特徴です。この理由は後で詳しく説明します。
まず、ご自身の今の時給がこの相場に合っているか、年収シミュレーターで確認してみてください。パート(時給ベース)にも対応しています。
時給が上がらない3つの理由
① パートには昇給テーブルがないことが多い
正社員は「勤続年数で昇給」「役職で昇格」といった仕組みがあります。一方パートは、採用時の時給がそのまま続くケースが大半です。制度としてそもそも上がらないのです。
② 「時給を上げてほしい」と言い出しにくい
パートの立場で時給交渉を切り出すのは、心理的なハードルが高いものです。結果、不満を抱えたまま同じ時給で働き続けることになります。
③ 病院薬剤師の調剤は、診療報酬が直接発生しにくい
これは病院でパートをしている方に特に関係します。調剤薬局の仕事は調剤報酬という形で直接お金を生みますが、病院薬剤師の調剤業務にはそれが直接的には発生しにくい構造があります。さらに病院は職員数が多く、収益をみんなで分ける形になります。そのため、病院薬剤師の価値が待遇に反映されにくく、「病院薬剤師の専門性をわかってくれない」職場も残念ながら存在します。
病院と調剤の年収差の詳しい話は、病院薬剤師の年収は低い?にまとめています。
友人の実例:2,300円で据え置き → 転職で2,650円に
私の友人に、調剤薬局でパート勤務をしている薬剤師がいます。彼女の時給は、長いあいだ2,300円で据え置きでした。
真面目に働き、経験も十分積んでいたのに、同じ職場にいる限り時給はほとんど動かなかったそうです。「上げてほしい」とも言い出しにくく、モヤモヤを抱えたまま働いていました。
転機は転職でした。職場を変えたことで、時給は2,650円に上がりました。
同じ薬剤師、同じ経験、同じ働き方。違うのは職場だけです。それだけで、時給は350円上がりました。週30時間働くなら、年間で50万円以上の差になります。
「言い出せずに我慢していた時間はなんだったんだろう」と友人は話していました。据え置きの時給に耐えるより、動いたほうが早かったのです。
時給を上げる3つの方法
① まず自分の時給の相場を知る
「自分の時給が高いのか安いのか」を知らないまま働いている方がほとんどです。まず年収シミュレーターで相場を確認しましょう。相場より低いなら、それが動く理由になります。
② 職場を変える(最も確実)
友人のように、転職が時給アップの最短ルートです。特に病院パートから調剤・ドラッグストアのパートへ移ると、時給が上がりやすい傾向があります。
③ 派遣という選択肢も検討する
時給だけを見れば、派遣は2,800〜4,000円台とパートより高水準です。働き方の自由度も高いので、選択肢として知っておいて損はありません(詳しくはパート・派遣という第三の選択肢へ)。
まとめ:まず自分の時給が相場に合っているか確認しよう
- パート時給は同じ職場にいる限り上がりにくい(昇給テーブルがない)
- 病院パートは構造的に時給が低めになりやすい
- 友人は転職で2,300円→2,650円に。動いたほうが早い
- まずは自分の時給が相場に合っているか確認するところから
我慢して据え置きの時給で働き続けるより、まず相場を知って、選択肢があることを確かめてみてください。
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筆者: 薬剤師める|転職経験3回・病院↔調剤経験あり・コーギーと猫4匹と暮らす現役薬剤師